愛車に傷をつけられたときの対処法とは?後で気付いた場合の行動や修理代も解説
2026年06月27日
第三者に車に傷をつけられた場合は、警察への連絡が必要な他、修理費用を請求できる可能性もあります。傷をつけられた現場ではなく後から傷に気付いた場合も、状況に応じた対処が必要です。
本記事では愛車に傷をつけられた際に必要な対応について、警察への連絡から賠償請求までの流れを詳しく解説します。
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【この記事のまとめ】
- 直後の対応: 傷を発見したら、すぐに警察と保険会社へ連絡し、写真撮影などの証拠保全を行う
- 後日の発覚: 時間が経過してから傷に気付いた場合でも、放置せず必ず警察へ届け出る
- 保険の判断: 修理代に車両保険を使う際は、翌年以降の等級ダウン(保険料増)を考慮し、慎重な判断が必要
知らないうちに車に傷がついている際に考えられるケースとは

車に覚えのない傷がつく原因としては、主に以下のケースが挙げられます。
子供や悪意ある人によるイタズラ
子供などのいたずらが原因で、愛車に傷をつけられたというケースは少なくありません。特に集合住宅の駐車場では子供たちが近くで遊んでいて、意図せずに車に傷をつけてしまう場合もあります。
また、中にはコインや釘などを使ってわざと他人の車のボディにひっかき傷をつけるいたずら犯も存在します。
当て逃げ・ドアパンチ
駐車時に、当て逃げされて車に傷がつくこともあります。ショッピングモールの駐車場などに駐車している間にぶつけられ、そのまま申告することなく放置して立ち去られるケースです。
また、ドアの開け閉めの際に隣の車にドアパンチをされて傷がつく、といったこともあります。一般的にこうしたケースでは加害者の特定が難しいですが、駐車時監視機能付きのドライブレコーダーを備えていれば加害者の特定につながることもあります。
車に傷をつけられたときの対処法

車に見覚えのない傷があることに気がついたら、以下の手順で対処してください。
- 警察に届け出る
- 周辺の監視カメラを確認・映像の確保
- ドライブレコーダーを確認する
- 保険会社へ連絡を入れる
それぞれ、詳しく解説します。
警察に届け出るう
駐車中に傷をつけられたらすぐにその場で警察に連絡し、被害届を提出しましょう。
被害届の提出がないと、警察は捜査を行いません。また、加害者が特定できた場合の損害賠償請求には、交通事故証明書が必要です。
原因が当て逃げの場合は警察への連絡義務がある
他の車にぶつけられたことで傷がついた場合、相手がその場から立ち去れば「当て逃げ」となります。
車同士の衝突および当て逃げは交通事故であり、道路交通法に従い警察へ連絡する必要があります。
もしも警察へ連絡しなかった場合、自身が被害者であっても報告義務違反とみなされるため、必ず届け出ましょう。。
イタズラによる傷も犯罪とみなされる
当て逃げはもちろん、イタズラで他人の車に傷をつける行為も「器物損壊罪」にあたります。
そのため、犯人が特定されれば3年以下の懲役または30万円以下の法定刑が科せられます。
イタズラで愛車に傷がつけられた場合にも、まずは警察へ連絡のうえ被害届を提出しましょう。
周辺の監視カメラを確認・映像の確保
監視カメラの映像は一定の期間しか保存されないことが多いため、できるだけ早めに映像を確保することが大切です。
ただし、監視カメラの映像は、個人には公開されないケースがほとんどです。監視カメラの映像は個人情報に該当するため、原則として管理者以外は映っている本人であっても確認できません。
そのため、加害者が映っている可能性がある監視カメラがある場合は警察を通してデータの開示請求を行うようにしましょう。
ドライブレコーダーを確認する
衝撃に反応して録画を開始するタイプや、人感センサーに反応があれば録画するタイプのドライブレコーダーを装着している場合は、録画を確認してみましょう。
車に傷をつけられる瞬間や加害者の車のナンバープレートが記録されていれば、特定につながる証拠となります。
記録が残っていれば上書きされないようにデータを保存したうえで、警察に提出しましょう。
保険会社へ連絡を入れる
任意保険に加入している場合は、加入している保険会社への連絡も必要です。警察関連の手続きと併せて、忘れずに連絡するようにしましょう。
修理に保険を使用するか否かはまた別の話になりますが、使用するしないに関係なく一報を入れておくことが大切です。場合によっては、この後にどのような手続きが必要かの指示があります。
車に傷をつけられたことに後で気付いた場合にすべきこと

ここでは、覚えのない車の傷に後から気付いた場合の対処について、解説します。
原因不明の場合は証拠の収集から
車についた傷の原因が、当て逃げかイタズラか判断できない場合は、まず傷がついた瞬間を捉えた証拠を収集します。
ドライブレコーダーを搭載しているのであれば、すぐに映像を確認しましょう。
当て逃げやイタズラの瞬間が映っていれば、データが上書きされる前に映像を保存します。
証拠が十分でなくても警察に連絡を
証拠を入手できた場合はもちろん、十分な証拠がなくとも警察に届け出ましょう。。
届出がないと事故の事実が確認できないため加害者が判明した際に損害賠償請求ができない可能性が否定できません。
また、車両保険を使用して車の傷を修理するのであれば、警察が発行する交通事故証明書が必要です。
車に傷をつけられた場合の修理費用は誰が負担するのか

愛車に傷をつけられた場合の修理費用負担は加害者を特定できたケースと不明なケースで変わります。
以下で、詳しく見ていきましょう。
加害者が特定できたら賠償請求が可能
特定した加害者が任意保険に加入している場合は、加害者側の保険会社に賠償請求をします。
なお、賠償請求や賠償金の金額交渉については被害者自身が行うことになるため注意が必要です。
保険会社と交渉は法的な知識や経験がないと難しく心理的負担も大きいため、金額によっては弁護士への依頼を検討するといいでしょう。加入している任意保険に弁護士特約が付帯していれば、それを活用するのもひとつの方法です。
加害者が任意保険に加入していない場合は、本人に請求することになります。
なお、加害者への賠償請求をすること自体は可能ですが、加害者に支払い能力がなく賠償金が支払われないケースも多くあります。
加害者がわからない場合は自己負担か保険を利用する
加害者が特定できない場合は、自己負担で修理するか、自身が加入している保険会社の補償を受けることになります。す。
保険会社から補償を受けると修理費用の負担を抑えられますが、後述するデメリットについて理解しておきましょう。
なお、車の傷について補償を受けるには、車両保険に加入している必要があります。対人対物保険では、自身の車の修理に対する補償は受けられません。
車に傷がつけられてから修理代を請求するまでの流れについて

車に傷をつけられた場合(物損事故)の、示談交渉から修理代請求までの基本的な流れを紹介します。
修理費用の見積もりを加害者側へ請求する
先述したように、車に傷をつけられたら警察へ連絡のうえ交通事故証明書を発行してもらう必要があります。
交通事故証明書がないと、示談交渉から修理代の支払いまでスムーズに進まなくなるおそれがあります。
その後は修理費用の見積もりを取り、加害者側の保険会社に提出しましょう。ただし、この段階ではまだ修理に着手するのは避けましょう。
加害者側が見積もりを確認する前に修理をすると、傷と事故の因果関係を否定される可能性があるためです。
加害者側からの示談案提出・交渉
車の修理代の見積もりなど、事故による損害金額に関する確認が取れたら、加害者側の保険会社から示談案が提出されます。
提示された過失割合や示談金額などを確認し、双方が合意できる内容になるまで交渉します。
なお、交渉は対面ではなく電話やメールなどを通して行われるのが一般的です。
示談成立・修理代(示談金)支払い
示談が成立したら、加害者側の保険会社から当事者の氏名・住所や事故車両の情報、損害額と過失割合、支払われる修理代などが記載された示談書が届きます。
示談書の内容をよく確認したら署名捺印して、加害者側の保険会社に返送すると、示談金として修理代が振り込まれます。
なお、一度示談書に署名捺印すると、原則として示談内容の撤回はできなくなるため注意が必要です。
車の傷の場合は慰謝料の請求は不可
車に傷がつけられただけの物損事故である場合、慰謝料の請求はできないものと考えて良いでしょう。
慰謝料とは事故による精神的苦痛を補償するものですが、物損事故においては「修理代の弁償により補償される」とされているからです。
基本的に、身体的被害によって生じる損害が認められる事故であれば慰謝料を請求できる可能性が高いといえます。
車につけられた傷は自己負担と保険のどちらで直すべきか

当て逃げやいたずらによる傷の場合、一般型の車両保険であればカバーできるケースがほとんどです。
ただし、
車両保険を使用すると等級が下がるため、翌年度の保険料が上がるため、慎重な判断が必要です。
ごく小さな傷で2~3万円程度の修理費用の場合、車両保険を使わないほうがよいケースがほとんどです。
また、免責金額が設定されている場合、免責金額以上の修理費用でないと補償されません。免責金額が5万円の場合、5万円までは自己負担になるため、それ以下の修理費用であれば車両保険を使う意味がないのです。
なお、エコノミー型の車両保険の場合、当て逃げによる傷は補償されない商品もあるため、契約内容をよく確認しておきましょう。
車につけられた傷の修理費用

他人から車につけられる傷としては、ボディの線傷やへこみ・バンパーの擦り傷やへこみ・サイドミラーの損傷が多い傾向があります。
それぞれのケースで発生する修理費用は、以下の金額が相場とされています。
| 損傷 | 費用 |
| ドアパンチによる線傷・軽いへこみ | 20,000~40,000円程度 |
| バンパーの擦り傷・軽いへこみ | 15,000~45,000円程度 |
| サイドミラーの損傷 | 数千円~30,000円程度 |
各ケースでどのような修理に費用が発生するのか、以下より詳しく解説します。
ドアパンチによる線傷・軽いへこみ
ドアパンチでボディに線傷や軽いへこみができた場合の修理費用は、20,000~40,000円程度が相場です。
線傷の場合は表面の研磨や塗装だけで修理が可能ですが、へこみは形状を元通りにする板金作業が必要です。
そのため、線傷よりもへこみ修理の方が費用が高くなる傾向にあります。
バンパーの擦り傷・軽いへこみ
前方または後方から追突されて、バンパーに擦り傷やへこみができることもあります。
バンパーの擦り傷やへこみ修理には、15,000~45,000円程度がかかります。
バンパーの脱着を伴うケースでは、センサー類の調整作業であるエーミングが必要になるため修理費用の相場は高くなります。
サイドミラーの損傷
サイドミラーにぶつけられたりイタズラで傷をつけられた場合、カバーの浅い傷なら数千円程度で修理が可能です。
ただし、サイドミラー全体が大きく損傷していたり、モーターが故障していたりすると20,000~30,000円程度の交換費用がかかります。
愛車に傷をつけられたらどこに修理を依頼する?

車に傷をつけられた場合に修理を依頼できる場所としては、ディーラーや街中にある整備工場、カー用品店やガソリンスタンドなどがあります。
整備工場
街中にある整備工場は地域に密着したサービスを展開していることが多く、地域性に配慮した整備や修理が受けられるメリットがあります。
またディーラーと提携している工場も多く、技術力もあるといえるでしょう。
中古部品やリビルトパーツの使用に積極的な工場もあり、純正品を使用するディーラーよりも修理費用が安く済むことが多い傾向があります。
ディーラー
ディーラーはそのメーカーやブランドの車を専門に取り扱っており、メーカーならではの特徴をよく把握したスタッフが整備や修理にあたるため、安心して任せられます。
信頼性、安心感を重視する方には第一の選択肢になるでしょう。
洗車や点検の無料サービスや自宅への納車など、手厚いサービスが受けられることもありますが、その分修理費用はほかの業者に比べると高額になりがちです。
カー用品店・ガソリンスタンド
カー用品店、ガソリンスタンドで傷修理を依頼することもできます。
行きつけの店舗で気負いなく修理を依頼できることがメリットといえますが、すべての店舗が車の傷の修理に対応しているわけではありません。
また修理を受け付けている場合でも、修理を専門に行っているのではないため技術力にばらつきがあったり、時間がかかったりすることもあるかもしれません。
愛車に傷をつけられないための対処法

イタズラや当て逃げで傷をつけられた場合は加害者を特定することが難しいため、事前に傷をつけられないように対策しておくことが重要です。
車に傷をつけられないための対策としては、以下4つの方法があります。
ドライブレコーダーを取り付ける
ドライブレコーダーの中には、駐車中のセキュリティーにも対応するものがあります。
いたずらで傷をつけられる場合に備えて、駐車時も常時録画をするタイプ、または周囲に動きがあった場合に作動する動体検知カメラ搭載のものを選びましょう。
また、赤外線ライトにより夜の暗闇でもクリアな映像が残ると、後で犯人を特定しやすくなります。
ドライブレコーダーだけでなく、録画中であることを示すステッカーも貼り付けておくと抑止力になる可能性があります。
目視でイタズラ傷か当て逃げ傷かを見分けるのは難しい
ドアパンチによる傷はある程度の特徴がありますが、ほとんどの傷は外見だけで原因を突き止めることができません。
また、原因を突き止めることができたとしても犯人の特定につなげることは困難です。
原因・犯人特定の可能性を高めるためにも、ドライブレコーダーは重要なアイテムと言えます。
カーセキュリティーをつける
カーセキュリティーをつけることも、いたずらで車に傷つけられるのを未然に防ぐ対策となります。
カーセキュリティをつけておくと、車両に異常が起きた際にサイレンで周囲に異常を知らせます。
また、カーセキュリティーのついている車は、そのことをアピールするライトが点滅しているため、つけるだけでもいたずらの抑止につながるでしょう。
ボディカバーを使用する
車全体を覆うカバーをかけておくことも、傷をつけられるリスクを避ける手段として有効です。
いたずらをする人の多くは、駐車場にある多くの車の中から、手間がかからず目立たないターゲットを選ぶ傾向があります。
そのため、わざわざボディカバーを外す手間のかかる車よりも、カバーのない車が狙われやすい傾向があります。
自宅のガレージにも防犯カメラを設置する
自宅のガレージに車を保管する場合は、ガレージにも防犯カメラを設置するとより安心です。
また、防犯カメラと併せて、センサーライトを設置するのもおすすめです。
防犯対策に力を入れていることがわかるだけでも、いたずら防止に繋げることが可能です。
車につけられた傷は自分で直せる?

車に傷をつけられた場合、できるだけ費用を抑えたいなどの理由でセルフでの修理を考えることもあるかもしれません。
リセールバリューや仕上がりの美しさを考えるとプロに依頼するのが一番ではありますが、損傷度合いによってはセルフでの修理が可能な場合もあります。
自分で直せる傷
以下の条件に当てはまる傷の場合、自分で直せる可能性があります。
・爪で撫でても引っかからない程度に浅い
・手のひらサイズ(10cm×10cm程度)に収まる傷
塗装の内部までダメージを受けておらず、大きさも手のひら程度までの傷であれば市販のコンパウンドやタッチアップペンなどで補修が可能です。ただし、プロによる修理のようにきれいに仕上げることは難しい場合があります。
業者に修理を依頼すべき傷
以下のような傷がある場合は、自力での修理は避けてプロに依頼しましょう。
・塗装の下地部分まで届いている深い傷
・広範囲または複数の箇所についている傷
・塗装剥がれ、錆、へこみがある傷
上記の傷は修理が難しく、プロではない方が手を加えると状態が悪化するリスクが高まります。
また、上記に該当しなくても、自分できれいに仕上げる自信がない場合も、業者への依頼をおすすめします。
自分が他の車に傷をつけてしまったときにやるべきこと

いくら注意をして運転していても、思わぬきっかけで他の人の車に傷をつけてしまう可能性もあります。
自分が加害者となってしまった際に慌てないためにも、適切な対応を把握しておきましょう。
相手がいればまずは誠意をもって謝罪する
車に傷をつけてしまった際、現場に相手がいればまず謝罪をしましょう。
ただし、先述したように当事者同士での示談はトラブルに発展しやすいため避けるべきです。
警察と保険会社に連絡をする
相手に謝罪をしたら、すぐに警察とご自身が加入している保険会社に連絡をしましょう。
警察が到着したら事故処理をしてもらい、交通事故証明書を受け取ります。
あとは保険会社の担当者が相手と示談交渉をしてくれるため、対応を任せましょう。
他の車に傷をつけたときに使える保険
他人の車に傷をつけてしまったとき、下記の保険に加入していれば賠償請求をされても自己負担を抑えることができます。
対物賠償保険
基本的に、他人の車に傷をつけた際は車両保険ではなく対物賠償保険を使うことになります。
この場合、一般的に3等級ダウンとなり、さらに事故有係数が適用されるため、同じ等級であっても保険料が高くなります。
個人賠償責任保険
自分ではなく子供が他人の車に傷をつけた場合などは、個人賠償責任保険を使うことができます。
個人賠償責任保険は自動車保険や火災保険に特約として付帯しているケースがほとんどなので、一度加入している保険の約款を確認しておくといいでしょう。
【注意】自賠責保険は使えない
公道を走行するすべての車に加入が義務付けられている自賠責保険は、あくまで対人事故における被害者の救済を目的としています。
相手に負傷はなく、物損事故となった場合は自賠責保険が適用されません。そのため、車の傷修理に自賠責保険は使えないと理解しておきましょう。
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